「終身雇用の崩壊」、「労働市場の流動化」、「メンバーシップ型からジョブ型雇用へ」といったキーワードを目にする機会がますます増えています。
個人的には3回の転職を経験しています。計4社で働き、その後、個人事業として独立。法人化して現在に至ります。
転職して給料が上がることもあったし、下がることもありました。当然、上がるほうがいいんですけど、その点にはそこまでこだわっていなかったように思います。ただ、私の場合は最初の会社の給与が低すぎたので、どこに行っても上がるだろうという状況だったのもありますが。
3年とは何なのか
新卒の3割が入社3年以内で辞めるとだいぶ前から言われています。私は新卒で入った会社を5年ぐらいで辞めて転職しましたが、率直に言ってもっと早く辞めればよかったと思っています。そして転職先でも3年程度でまた転職しました。
それぞれの会社の同期入社の中にはさっさと辞める人も少なからずいましたし、個人的にも特に在籍期間が短いとか長いとか、あまり考えたことはありません。
「3年で辞めるのは早い」とか「合わないようなら早いうちに辞めたほうがいい」とか、いろんな人がいろんな立場でものを言いますが、結局決めるのは自分です。自分で決めればいいだけ。
そもそも3年という期間に根拠もありません。なんで1年でも2年でも4年でもなくて3年なのかといったら、3という数字がみんな好きだからですね。きっと。世界3大なんとかや3人寄ればとか3点セットとか……。
あえて言えば、3年というと1年に1回あるイベント的なものを3回経験するので、それなりにその仕事ができるようになる、といったところでしょうか。
自分で決めるのも大変です
どちらかというと年代が上の人たち、つまり終身雇用の時代の人たちは「若い連中はすぐに辞める。根性がない」と言う傾向が強いとは思いますが、今や政治も「自分のことは自分でやってね」というスタンスなので、誰に何を言われようが自分で決めればいいだけの話です。世代間のギャップは永遠に続いていくものです。
ただ、自分で決めるというのはそれはそれで大変なことだったりもします。自己責任と言ってしまうとそれで終わってしまうのですが、自分が進む方向を決めるために必要なことがあります。それは「常にスキルアップを図る」ことです。
やっぱり勉強が大事
初対面の自己紹介で「私は○○(誰もが知っている大企業とか)であんなことやこんなことをしてました」「あの○○(誰もが知っているサービスとかランドマーク的なものとか)の立ち上げに携わったんです」みたいなことを言う人がいますが、そういうのはけっこうどうでもよかったりします。
転職の面接でもこれまでの経験というより、「どんなスキルがあって何ができるのか」ということが問われますし、転職したとしてもそこで新しい知識やスキルを身につけていく必要はあるでしょう。特にITの分野なんかは新しいものに追いついていくだけでも大変です。
スキルを身につけることは、自分の中での選択肢を増やすことと言えます。周りを見ていても、転職するしないに関わらず、キャリアアップをしている人は常に勉強をしている印象があります。いろんなことに目を向けて知識を吸収したり、興味が湧いたらとりあえず動いてみたり。
「リカレント教育」や「リスキリング」などの言葉もよく聞くようになっています。社会人になってからの学び直しや新たな学びに自ら取り組んでいくことで、転職も含めたキャリアップにつながっていくことは言うまでもありません。勉強はいつからでも始められます。