小学生からプログラミングを、ということで学校の授業や塾でプログラミングを学ぶ子供たちも増えているようです。早いうちからプログラミングに触れる機会があるのはよいことですね。
社会人でも、プログラミングスキルを身に付けてキャリアアップや転職につなげたい人も多いかと思います。これからはITだ、というのはもう何十年も前から言われているわけですが、AI とか VR とか IoT とかいろいろありますので、これからもITだというのは当然といえば当然です。
プログラミングを学ぶことはいろいろな意味でプラスになることが多いでしょう。
論理的な思考が身に付くなんていうのもよく聞きます。
ですので、プログラミングを学ぶこと自体には何の異論もありません。
ただ、「プログラミングって身に付けたら仕事になりそうだし」といった感じで始める人の中には、そもそもIT全般の基本知識があいまいな人も多いような気もしています。
プログラミングも大事だけど
パソコンでもスマートフォンでもいいのですが、たとえばOSやメモリ、あるいはネットワークなど、ごく基本的な仕組みや用語を知らない人もたくさんいます。
システムやサポートの担当者がユーザーに「お使いのPCのOSは何ですか?」と聞いたら、「OSって何ですか?」と返ってくるような話です。
「Wi-Fiで接続してますか?」「はい、携帯でインターネット使ってます」みたいな会話もありそうです。
プログラミングも大事ですが、それ以前にITに関するもっと基本的な知識も身に付けたほうがよいのではないかなと。
ITの基礎知識を身に付けましょう
ではどうやってITの基本的な知識を身に付けるのかといったとき、考えられる方法のひとつに「ITパスポート試験」があります。
ITパスポートは、情報処理技術者試験のひとつで国家試験になります。
これは、ユーザーとしてITを活用するための基本的な知識を身に付けるためのものです。以前は、シスアド(システムアドミニストレーター)というものでした。
個人的には、最初の会社を辞める前に初級シスアドを取得して、そこからシステム開発の会社に転職し、基本情報技術者、応用情報技術者とスキルアップを図っていきました。
初級シスアドの勉強を始めたときは、仕事も含めて単にパソコンを使っているだけでIT系の知識はほとんどありませんでしたが、ひととおり勉強して資格を取ったときには、ごく基本的な内容とはいえ、それまでに比べて知識も増えてステップアップできたと感じました。
ITに関する用語も分かるようになるし、なんとなくシステムというものが見えてきた気がします。
実際、仕事でもプライベートでも多くの場面でその知識が役立っています。
初級シスアドとITパスポートでは難易度が少々異なるようですが、いずれも広く浅く、ユーザー側の視点でITの知識を身に付けるイメージです。
もちろん、本格的にIT業界で働くためにはITパスポートの知識だけではとても間に合いませんので、さらなる勉強が必要です。
ただ、これからプログラミングを学びたいという人はもとより、IT業界以外の人もIT全般のベースとなる知識を身に付けておくことは非常に有用だと思います。
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ITパスポートは役に立たない?
「ITパスポートなんて取得しても役に立たない」という意見もあります。
たしかに、ITパスポートの資格を持っているからといって就職に有利になるとか、お金を稼げるとか、そういったことはありません。履歴書に書くための資格としては、はっきり言って役に立ちません。
ただ、ITパスポートは役に立たない、というよりは、ITパスポートはそういう位置づけの資格ではないというのが正確な言い方だと思います。
これは他のどんな資格にも言えることですが、特にITパスポートのような入り口の資格は、その資格を取るにあたって「勉強して知識を身に付ける」ということが本当の目的です。
資格としてのITパスポートが役に立たないというのは、裏を返せば「その程度の知識は持っていて当たり前」とも言えます。持っていて当たり前だからアピールしても意味がないということです。
そのあたりをふまえたうえで、ITは全ての社会人が身に付けるべきスキルという認識を持ち、ITパスポートの資格取得を目指すことは有効ではないかと思います。
知識がないとプロに依頼することすらできない
「ITはよく分からないし、プロに任せればいいでしょ」という人もいるかもしれませんが、プロに任せるにしてもITのことが全然分からなかったら、どこからどこまでを任せるのかという判断もできません。それすらも全部任せるというのであれば、自分の仕事は無くなってしまいますし。
ITが苦手と感じている人もいると思いますが、もはやITスキルを身に付けないでいることは難しい状況です。今後もこれまで同様に、もしかしたらもっと速いペースで、どんどん新しい技術が出てくるでしょう。新しい技術を理解して使えるようにするためには、常にキャッチアップしていかなければなりません。
ただ、基本知識がないとなかなか難しいところもあるかと思います。用語が分からないとか、ベースとなる技術がわからないとか……。
新しい技術を学ぶためにも、やはり基本知識は身に付けておく必要があります。
どこから手を付けていいのか分からないという方は、前述したITパスポートの勉強から始めてみてはいかがでしょうか。